ユーザーの作例投稿コーナー

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今回はお二人の方から RaspberryPi のフル・リニア電源化の作例を頂戴しました。

お二方とも工夫を凝らした力作です。

体験した方にはお分かりだと思いますが、フル・リニア電源化された RasPi はオーディオマシンとしてとてつもないパフォーマンスを秘めています。
このパフォーマンスには驚くばかりです。

今回のご投稿内容も同様のことにチャレンジしている方々に大いに参考になることと思います。
 

元記事はこちらです → 上級コース : さらに RaspberryPi を改造してみましょう。

使用キットはこちらです → 改造 RaspberryPi 2B 専用ディスクリート・リニア電源キット(上級)

 


(2016.7)
横浜市のTさんよりいただきました。

自分のシステムではRaspberry Piをネットワーク・トランスポートとして利用しています。
PC→ルータ→RasPi→DACの流れです。
PCの一部とルータは既製品の電源を用いてリニア電源化は済ませたのですが、
ここまで来たらRasPiもリニア電源化を、ということで情報を集めてこちらのページにたどりつきました。

RasPiの改造についてのページは写真が豊富で、不器用な自分でもスイッチングIC取り外しや電源キット作成ができそうな気がしました。
しかし、いざRasPi実物を手にしてみると小さすぎて、とてもではないですが自分には無理でした。
それと、電子回路のキットを正常動作する状態で作れたためしが無かった自分の技量を思い出しました。

しかしリニア電源化をあきらめきれなかったので、横濱アリスさんに連絡をとり、
無理を承知でお願いしてみたところ、RasPi改造とリニア電源作成を快諾していただけました。

しばらくして、作成をお願いしていたものが届きました。
まず、木の板にテフロンテープで仮止めした状態で聴いてみたところ、音の良さに驚きました。
正確な音という印象です。
その状態で置いておくわけにもいかず、添付した写真の状態にしてみました。

このとき、1.2V Regの入力元を5Vに変更してみました。
発熱についてはバランス良く暖かくなるようになりました。
しばらく聴きこんでから、電源の配線、グランドの共通化、Raspi2,3の違い等を含め、
条件を調整していきたいと思います。

おそらく、AC100Vを端子台にどうやって入力するかが電気回路初心者には難題でしたが、
それ以外のところは被膜をむいて、端子台のねじをしめるだけでした。
電源コードとワイヤーストリッパーさえあれば、誰でもRasPiのリニア電源化が実現できると思います。
このような素晴らしい電源キットを作成していただき、横濱アリスさんに心より感謝申し上げます。


(2016.7)
板橋区のSさんよりいただきました。

板橋区のSです。

 
【導入の経緯】

当方、自作PC/AT互換機から始まり最近は APU-1、BeagleBone Green、Raspberry PI 2
などの手のひらLinuxボードでPC/ネットワークオーディオを楽しんでおります。

手のひら機にはリニア安定化電源を給電しておりますが、私も横浜市 Suさんと同様、
常々内部のスイッチングレギュレータICをパスして直接給電できないものかと考えておりました。
そんな中、横濱アリス殿のページを拝見し、これだっ!と電源キット一式を注文させて頂きました。
横濱市 Suさんの製作事例も大変参考になりました。

肝心のラズパイ基板上の表面実装パーツ類除去については、腕に自信が無いため (汗;
横濱アリス様に依頼しました。どうもありがとうどざいます。

 
【完成写真】

6月後半に改造済RPi2と電源キット一式が届いたのですが、なかなか時間がなく7月中旬にようやく完成しました。
全体は下記写真のような感じです。

--- 1_完成写真全景 ---

ゆくゆくはちゃんとしたアルミケースに電源スイッチやヒューズ、インレットコネクタなどと共に収めたいのですが、
とりあえず余っていたオーディオ用の制振ボードにペテットT-600でマウントしてみました。
RPi2を納めておりますアルミ切削ケースは下記サイトから海外通販で購入したものになります。
http://store.mobileappsystems.com/110149/

ちなみにこんな豪華な製品もあります。お高いですが。(^^ゞ
https://www.bc-robotics.com/shop/the-pi-fortress/

ケースの microUSB端子上部を金ノコとヤスリで切り落として給電線を引き出しました。

--- 2_アルミケースとDigi+写真 ---

 
【構成と再生ソフトなど】

当方、Devialet D800というデジタルアンプを使用しておりますので、
上記写真の通りRPi2には HifiBerry Digi+ を乗せ SPDI/F同軸で信号を出しております。
メインの再生ソフトは piCorePlayer 2.06 + Synology NAS上のLogitec Media Server の組合せで、
lightMPD のNFSマウントなども併用してます。

 
【フルリニア電源化の音】

microUSB端子からの5V供給でも結構満足していたのですが、
フルリニア電源化後の音はそれを遥かに超えるものでした。
今までは高域が歪んで耳に刺さる音だったんですね。(汗;

フルリニアの音はとてもスムーズで滑らか、立体的で低域のダンピングも向上、
強音での音潰れも無くなり素晴らしいです。
CH Precision D1、Esoteric VUK P-0s、Oppo BDP-105JP などのSPDI/F出力と比較しましたが、
トータルではそれらを凌駕しているようです。

--- 3_機器セッティング写真 ---

# 置き場所なくて機器を積み重ねてますが、音的によろしくないので
# もうちょっとどうにかしたいです。(汗;

音像の密度、緻密さはCH Precisionのほうが上のように感じますが、
こちらには外部から10MHzルビジウムクロックを入れておりますので、
それに匹敵する RPi2 + Digi+ は大したものだと思います。

大変満足です。良い製品の企画とご提供、大変感謝しております。

さらなる向上を目指し、GPIO端子からDigi+ への5Vと3.3V給電を
切り離し、外部から独立給電することを検討しております。

その際も横濱アリス殿にはお世話になります。よろしくお願いします。

 

(2016.8)
板橋区のSさんより追加情報をいただきました。

今まで Digi+ をRasPi2の上に亀の子のように重ねていましたが、こういうボードはあえて分離し横に並べ、
ジャンパー線で接続したほうがプロセッサなどの輻射の影響が減って音が良くなる、
という情報を得まして実施してみました。

これによりさらに音のトゲ、子音などの不自然な輝き、耳刺さりが減ってリアルになったようです。

GPIOからのI2S信号線は念のためGND線とツイストし極力短く、
また Digi+上で5Vを使用しているTOSコネクタを除去し、GPIOからの
3.3V給電(写真の赤い電線)だけで問題なく動作しました。



(以下、編者による記述)

電源に手間暇をかけた RaspberryPi からは本当に良い音がします。
その音質には驚くばかりです。

横浜市のTさん、板橋区のSさん、貴重な作例情報をありがとうございました。

わたしも、もっと良い音を求めて研究しなくては。


 

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