【 制作例と試聴(ラインプリアンプ)】
アリス 「ALP−mkIIの両チャンネルの組み立てが終わったので、
動作テストと試聴を兼ねてラインプリアンプをつくってみました。
例によって木の板の上に仮組みで、可変抵抗器なども空中配線のバラック仕様です。
実験にはこのほうが便利なんですよね。
さて、どんな音を聴かせてくれるでしょう?」
アリス 「電源はCTS−1を使った正負両電源です。
トランスが手元になかったので左右チャンネルで電源を共有しています。
本当は左右で電源を独立させた方がいいんですが、まずは最小限の構成で動作確認です。
最初は最小限の構成にしたいので、定電圧レギュレーターにも三端子レギュレーターICを使っています。」
アリス 「各部の確認をして…、うん、大丈夫ですね。
慣れてきたとはいえ、やっぱり初火入れは緊張しますね。
などと言いつつ、おもむろにスイッチ、オォォォォォオオオオーーーーーンンッ!
煙も、変な臭いも、熱くなってるところも無いですね。
急いで電圧をはかりましょう………よし、正常!
大丈夫、ちゃんと動いているようです。
それでは、DAC → ALP−mkII → アンプ と繋いでさっそく音楽を聴いてみましょう♪」
スピーカー 「Q!”W#E$R%&TU’(I)OP=〜‘」
アリス 「えっ!? あれれっ!? 変な音がっ!
変ですよ!? おかしいですよっ!?
…と思ったら、出力のホットとグランドを間違えて配線していました。
あー良かった。基板の設計ミスかと焦りましたよ。
皆さんも気を付け下さいね。」
アリス 「もう一度チェックして……今度こそ大丈夫ですね。
それでは、改めて音楽スタート!」
…
……
………
…………
アリス 「おぉー、これはいいですね。
丁寧で分離の良い音をしています。
ALP−mkII の あり と 無し を比べると、あり のほうが音がクリアで力強いです。不思議ですねー。
それに、この状態でも前作のALP−1と比べて明らかに良いです。
ALP−mkIIは回路ブロックごとにグランドプレーンの分離と、電源の個別化を丁寧に行っているんですが、
その効果が音質に表れていますね。配線パターンを吟味した甲斐もあったようです。
これはチューニングすればとてもいいものになりそうです。嬉しい♪」
アリス 「というワケで、ALP−mkIIは開発成功です!と高らかに宣言します。
後でみみずく先生にも是非とも自慢しなくては!」
アリス 「引き続き試聴テストを続けます。
次のテストは、ALP−mkIIのチャームポイント、ディスクリート初段回路です。
これ、楽しみだったんですよねー。
ALP−mkIIの電源を切ってから、SW1,2,3を (OPAMP) から (DISCR)に切り替えます。
ディスクリート回路を使うにはTrimの調整が必要になります。
SW1,2,3を (OPAMP) にしたまま電源を入れて、チェックホール(t)-(t)の電圧を測りながら調整してください。」
アリス 「ディスクリート初段回路にローノイズトランジスターを載せて……調整を済ませて…と。
さぁ聴いてみましょう。」
アリス 「…ほう。…ほぅほぅ。
これはいいですね。さらにクリアーで奥深い音質になります。
やっぱりローノイズのディスクリートトランジスターは素晴らしいです。
入手難になったとはいえ、音の良いトランジスターがまだまだ手に入りますから、いろいろ入手して試してみましょう。
簡単にディスクリートの良さが試せるのっていいですねー。
この基板をつくって良かったです。」