【 AL3886FMCの安全設計について : ついてて良かった!保安回路に救われたおはなし。
】
アリス 「いま、B&Wの802Dのオーナーとアンプの共同研究をしているんですけど、
ホント、いいスピーカーって素晴らしいものですね。
ところで、アンプの開発・実験には事故が憑き物(付き物)です。
えぇ、憑いてるんです。
そうすると、どうなるかというとですね、」
@ 何らかの憑き物によりシステムに不具合発生!
↓
A 異常に気付かない、または気付くのが遅れる。
↓
B スピーカーが回復不可能に破損。
↓
C いいスピーカーは高価。とても高価。
↓
D 余りに高価なものなので、わたしにはとても弁償できない。
アリス 「という、世にも恐ろしいことが待っています。
しかも、これはアンプに原因があるとは限らないのが更に怖いところです。
スピーカーシステムは電子回路などに比べると頑丈なものですが、それでも壊れる可能性はあります。
ともかく、こんな目にあって人生の悲哀を味わいたくはありません。
そこで、憑き物に対して霊験あらたかな強力なお守りを使います。
『 保 安 回 路 』
このお守りは実に頼りになります。
一般に言う保護回路のことですが、安心を保つということでそう呼んでます。」
アリス 「AL3886FMCはICチップ(LM3886)に内蔵されている過電流・過電圧・過熱保護のほかに、
スピーカーへのDCリークの監視と非常停止を行う 『 DCリークアラート回路 』 を搭載しています。
これは専用の回路で構成されていて、システムの不具合に巻き込まれにくいように設計されています。
音質への影響がとても少ないように設計されているのも優れた点です。
DCリークアラート回路がなぜお守りになるのかというとですね、
・システムの内部素子の破壊や動作不具合の際には高確率でDC漏れが起こる。
という事実があるからです。
だから、DC漏れを監視して非常停止させれば不具合時に悲惨な事故に至ることを防ぐことができます。
また、AL3886FMCはDCアンプであり直流の増幅ができるので、保安回路がないと、
上流機器の不具合によるDC漏れを正常に増幅し、スピーカーが破損する可能性があります。」
・上流機器の同様の症状にも対応できる。
アリス 「今回の実験でも保安回路には何度も救われました。
部品を何度も交換して試聴している時など、うっかり実装ミスをして電源を投入してしまうなど、
重大なケアレスミスもありました。(802Dの時ではありませんよ?念のため。)
本来であれば重大な障害につながったであろうトラブルを全て未然に防いでくれました。
内部素子の破壊を前提とした耐久テストの際にも、
素子破壊とそれに伴うシステムの異常を検知して緊急停止しています。
AL3886FMCの保安回路はなかなか優秀なようです。」
アリス 「言ってみれば、このお守りは最後のセーフティーなわけですね。
ありがたや、ありがたや。
ついてて良かった!」