(AL−SDF)音の良いACラインノイズフィルター
(商用交流100Vacの電源フィルター)
製作マニュアル
【キットの概要】
アリス 「AL−SDFはAC100V電源に使うラインノイズフィルターです。
ACラインフィルターで音が良くなるのか?という問いに明快な答えを出す為に作りました。
もちろん音の良いものを目指してチャレンジしました。
やってみると、けっこう面白いですよ。」
みみずく 「ラインフィルターはノイズを取るだけが役割と思われがちだが、
実はノイズ対策の他にもいろいろと有用な仕事ができる。
使うには、使用する機材に内蔵しても良いし、
電源ケーブルに割り込ませるように外部に設置しても効果がある。
パワーディストリビューターなんかを作っても面白い。」
アリス 「外部設置にすると機材を直接改造しなくて済むからお手軽でいいですね。
雷サージ対策でバリスタも実装しましたし、
高品質なヒューズボックスもつけたので機材保護にもしっかりと仕事をしてくれます。」
【重要なこと】
●安全規格について
アリス 「ACラインノイズフィルターには安全上の注意点があるんですよね?」
みみずく 「特定の安全規格に適合した部品を使う必要がある。
これを守らないと、冗談ではなく火災など大きな事故につながる危険性がある。
知識が無い場合はキット付属パーツの変更交換などは行わない方が良い。」
アリス 「と言うわけで、皆さん、充分にご注意ください。」
●保護の為のバリスタ
アリス 「AL−SDFにはバリスタ(サージアブソーバー)が装備されていますので
雷サージなどから下流の機器を保護することができます。」
みみずく 「付属のバリスタのサージ電圧はおよそ150VくらいなのでAC100V専用になる。」
アリス 「なので、AC200Vで使いたい場合にはサージ電圧300Vくらいのものに交換するかバリスタを取り外す必要があります。
バリスタ以外のパーツはAC200Vでの使用が可能なものを使っています。
AC200Vで使った場合には電流が変わらず電圧だけが倍になるので最大可能通過電力は倍になります。
(AC100V100W → AC200V200W 、 AC100V300W → AC200V600W)
電流が変わらないのでヒューズは同じものが使えます。
ただし、商用AC200Vではテストしていませんので特に奨励はしません。」
●ヒューズについて
アリス 「AL−SDFには一般的なφ6.3×30oのヒューズを使用します。
キットには一般的な品質のヒューズを同梱しています。チューニングを踏まえた専用ヒューズを同梱します。
音質のチューニングのために高品質なものに交換したい場合は当方でも用意がありますので、
以下のリストを参考に選択してください。」
みみずく 「音質に定評のあるLittelfuse(リテルヒューズ)社のものだな。
ファストブロー型(表記は Fast-Acting (F) )とスローブロー型(表記は Slo-Blo/Time Lag (T)/Time
Delay)がある。
またシリンダーの素材もガラス製のものとセラミック製のものがある。
それぞれ用途も違うし音も違う。交換してみるのも面白いと思うぞ。」
アリス 「参考までに溶断までの時間とアンペア数を記載しておきます。
概算値ですし温度の影響や個体差もあるのでかなり大雑把な参考値と考えてください。」
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定 格
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1秒で溶断
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10秒で溶断
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AL-SDFでの用途
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ファストブロー(ガラス管) |
1.25A 250V
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2A
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1.5A
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100W用
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ファストブロー(セラミック管) |
1A 250V
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1.7A
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1.3A
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スローブロー(ガラス管) |
1A 250V
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4.9A
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2.1A
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スローブロー(セラミック管) |
1A 250V
|
4.9A
|
2.1A
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ファストブロー(ガラス管) |
4A 250V
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6.5A
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5A
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300W用
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ファストブロー(セラミック管) |
4A 250V
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6.5A
|
5A
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スローブロー(ガラス管) |
3A 250V
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10.5A
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7A
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スローブロー(セラミック管) |
3A 250V
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10.5A
|
7A
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【各種セットと頒布について】
アリス 「いろいろと実験を重ねまして、魅力的な各種チューニングセットが出来ました。」
みみずく 「チューニングには各種コンデンサーや
高周波ダスト材、コバルトアモルファス材、ファインメット材などの各種磁気パーツを使用した。」
アリス 「信じられないくらいにコロコロ音が変るんですよね。」
みみずく 「確かに変化の幅は大きい。」
アリス 「基本仕様として基板の最大通過電力は300W(AC100V)としてください。
安全上は400Wで設計しましたが300Wまででガマンしてください。」
みみずく 「他にも搭載パーツの都合によって最大負荷が決まる。」
アリス 「そういうわけで、搭載パーツによって最大100Wと最大300Wに使い分けることにします。
大きければ良いというものではありませんよ?念のため。」
以下にチューニングセットを記載します。
・基本的に全て最大通過電力300Wのセットです。
・それぞれキット同封のレシピに従って組み立ててください。
・基板のサイズは( 幅58.5o × 長さ147o )です。
・オーダーについてはこちらです。
★たおやかなる花セット
ヴォーカルを中心としたバランスの良いチューン。
色気と存在感のある音。
★歌い人の虎セット(ハイコストパフォーマンス)
トライパス初段直結化DCアンプスペシャルのためにチューンされたセット。
潜在能力を引き出せ!一般使用でもハイスペック。
※300W仕様をPCの電源に使用したところ良好な結果でした。
★歌い人の虎セット mkII
虎セットの能力を更に向上させ、更に高い音質レベルと汎用性を実現したチューン。
機材との相性問題を起こしづらいことから、多くの局面で非常に扱いやすく、コストパフォーマンスにも優れる。
今まではこれ使うことが多かったです。
New !! ★心優しきスコルピオ・セット
フル・リニア電源化した RasPi のためにつくったチューンセット。
フルリニア RasPi はオーディオ機器として驚異的な音質を実現しますが、その能力をさらに引き出すべくつくりました。
これからのマイ・スタンダードになりそうな音です。おそらくフルリニア RasPi だけでなく他の機材にも使えますので、
ACラインノイズフィルターで音が良くなるんだ、と実感したい方に特におススメです。
★基板のみセット(パーツなし) 5枚セット
オーダーについてはこちらです。
【接続の仕方】
アリス 「基本的に
AC100V電源 → AL−SDF → 使用機材
のように接続します。
N(ニュートラル) と L(ライブ) にAC100Vを接続して FGはグランドになります。
FGの扱いにはいろいろとノウハウがあるようです。」
みみずく 「FGの入力側は建物のグランドに、出力側は電源トランスの静電シールドかシャーシーグランドにつなぐことが多い。
しかし、状況によって最適解が変るし、トライアンドエラーは有効。
適切なグランドが決まれば音が良くなるが、なんとなく怖ければFGには何もつながなくてもOK。」
アリス 「実装時にAL−SDFの周りに充分な絶縁空間を確保することにも気をつけてください。
裸線をぎりぎりに通す、なんてことする人はいないとは思いますが…。」
みみずく 「飲料や汗など導電性がある物質で基板が汚染されたまま使うと絶縁性能が低下し漏電する場合があるので、
汚れた場合はきれい洗浄して乾かしてから使うこと。」
アリス 「というわけで、パーツを基板に半田付けして、ユーザーの責任と判断のもと、充分に注意してご使用ください。
本製品の製作・使用等に伴う事故や損害等につきましては、こちらでは一切の責任を負いませんので、あらかじめご承知置きくださいね。」
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